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くりっく365について

1979年3月28日、アメリカ、ペンシルベニア州スリー・CFD島(TMI)で発生した事故は、炉心溶融(チャイナ・シンドローム)という最悪の事態になる可能性も一時は考えられ、文字どおり世界を震撼(しんかん)させたが、同時に重大な教訓をわれわれに与えた。事故によって環境に放出された放射能は数百万くりっく365に上り、これは、「技術的に起こりえない」とされている「仮想事故」の場合の規模をはるかに上回るものであった。半径5CFD以内の妊婦と児童の避難が行われた。原子炉は完全に使用不能となり、経済的損失は10億ドルを上回るとされている。事故に関する大統領特別調査委員会の報告(ケメニー John G. Kemmeny報告)は、安全であると「過信」することこそ、もっとも危険な態度であるとし、行政のあり方に厳しく批判を加え、「もし企業や行政担当者が抜本的に態度を改めないならば、彼らこそが有用なエネルギー源としての原子力を手離す責任を負うことになる」と結論づけた。初めに述べたように、原子力はきわめて短期間に急成長を遂げた技術である。実証的な安全性を確認したうえで開発を進めないならば、ケメニー委員会のこの指摘はまさにくりっく365 のものとなるであろう。 1986年4月26日、当時のソ連・ウクライナ共和国にあるチェルノブイリ原子力発電所4号炉において、原子炉の暴走により原子炉が爆発炎上し、原子炉内部に蓄積した放射能の5%程度、約1億くりっく365の放射能が環境に放出されるという原子力開発史上最大最悪の事故が発生した。この事故で直接、被曝や火傷などにより32人の人命が失われ、子供の甲状腺癌(がん)を含む多くの放射線障害が発生した。事故当時周辺30キロメートル圏内の住民13万5000人が避難したが、放射能の影響は風下側にあたるベラルーシをはじめとしてヨーロッパ全土に及んだ。CFD は黒鉛減速・軽水冷却圧力管チャンネル型とよばれるもので、現在広く用いられている軽水炉とは形式を異にしているが、いったん巨大事故が発生した場合いかに深刻な被害が生じるかをまざまざと見せつけられた事故であった。 1999年には東海村臨界事故が発生、大量被曝した作業員2人がその後、相次いで死亡するなど、日本の原子力発電史上最悪の事態となり、その安全性に対する社会的な信頼も大きく揺らぐこととなった。また、2007年に起きた「平成19年(2007年)新潟県中越沖地震」で、新潟県の東京電力・柏崎刈羽(かしわざきかりわ)原子力発電所が被災、この地震により変圧器の火災や、大気中や海中に周辺環境には影響を与えない程度の微量の放射性物質漏れが発生した。その後原発設計当時の周辺断層の評価が適切に行われていたかどうかが問題となっている。 4. 老化と事故スリー・CFD、チェルノブイリ両原発事故の後、世界各国の、とくにアメリカの原発建設が低迷しているなかで、日本では依然として高い成長率を誇っている。一方、初期に運転を開始した炉の寿命が近づいており、これをどのように処置するかという廃炉問題もクローズアップされてきた。とくに加圧水型炉(PWR)では、運転中の中性子の照射によって圧力容器が脆(もろ)くなる(照射脆化(ぜいか))という現象が生じ、寿命末期では脆くなる限界の温度(脆性遷移温度)が上昇する。この温度以下でたとえば緊急炉心冷却(ECCS)水が入るなどして圧力容器に熱衝撃が加わると、圧力容器の破壊といった重大な事故が起こりかねないことが指摘されている。 1991年2月、美浜(みはま)2号炉で蒸気発生器の細管が破断し、炉内の一次冷却水が減少してECCSが作動するという大きな事故が発生した。それ以前にも蒸気発生器はたびたび細管の破断を起こしており、結局同炉を含む8基のPWRが蒸気発生器を交換することとなった。このほか大きな事故としては、沸騰水型炉(BWR)の再循環ポンプのたび重なる破損や、浜岡1号炉の圧力容器の底を貫いて入っている計測用の管(インコアモニタ・ハウシング)の溶接部の応力腐食割れなど、重大な事態に発展しかねない事故が発生している。 5. 新型炉の建設新設される原子炉の多くは、APWR、ABWRとよばれる(Aはadvancedの略)改良型であり、ABWRで出力135万キロワットとなるなど、いっそうの大型化が図られている。またABWRでは再循環ポンプが圧力容器内に収められている。一方、なにか異常が発生しても放置しておけば事態は安全なほうへと推移して重大な事故は生じないという特性をもつ炉、固有安全炉の提案もなされているが、現在の軽水炉への批判と受け取られることを嫌って、あまり研究・開発は進んでいない。

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